2022年。マンションを買った。猫とともに暮らすようになった。その2点が大きくこれまでと変わったことだろうか。
マンションに関して言えば、懐具合と相談しながら、数年前から探しており、今年ようやく納得の行く場所と建物を見つけて購入したのだ。それなりに快適に生活をしている。ともあれ、不動産という大きな買い物した人間の宿命として、健康に生きて、労働せねばならない。俺はようやく昇りはじめたばかりだからな...。この果てしなく続く住宅ローン返済坂をよ...。
住む場所を変えたからといって、全てがガラッと変わるわけではない。これまでと同じく、いやこれまでよりまして慎ましく生活をする日々だ。そんな中で2匹の猫が突如現れ、縁があり、共に暮らすようになった。人というのは様々な顔を持つものであるが、これまでただ好き勝手に振る舞っていた家の中で、猫の使用人という顔を持つようになったのだ。使用人にゲームをすることなど許されない。モニターの前に2匹は立ちふさがり、俺はただ敗北を喫するのみ。使用人にフットボールを楽しむことなど許されない。テレビの画面に映るボールを2匹はひたすら追いかけ、俺はまともに観戦などできない。そんな日々である。とまあ、猫と暮らすことで色々考えることはあるのだが「ただ生きている事に関する感謝」というものを日々感じて生活している。
そんな感じで猫に邪魔されていたワールドカップが終わったけれど、実のところ、それほど熱心に見ていない。決勝などはちゃんと見たし、見たら見たでめちゃくちゃ面白いんだけれど、そこで行われているフットボールが俺の生活に地続きじゃない感じがどうしてもする。神戸の試合を見ることなんかは飯食ったり、寝たり、本を読んだり、音楽を聴いたり、労働したり、といった生活と地続きだ。それは生活の中にあるフットボールであって、詰まるところ「自分事」だ。ワールドカップはそうではない。なんというか、こんな感じで歳を取る毎に自分の生活半径何メートルに関係のないコトに関して、言及したり深く関わらなくても良いのかな、と良くも悪くも思うようになった(もちろんこの半径何メートルというのは物理的な距離ではない)。そして、それは単純な老いなのかもしれないけれど、研ぎ澄まされてきたとも言えるのかもしれない、と自己肯定している。2023年も研いでいけ。
この日記は2022 Advent Calendar 2022 - Adventarの21日目の記事として書かれました。
昨日はyoukosekiさんでした。
明日はdannna_oさんです。