昨日、ツイッター見てたら、TLに以下のツイートが流れてきた。
ここ想像力の限界ですき pic.twitter.com/RfYmlnoPSS
— ENJOY父さん (@EnJoyTohsan) 2021年7月11日
まあまあバズってて、内容も「ふふっ」という感じだったんだけれど、(少なくとも俺が見たタイミングでは)このツイ主からは引用元は明記されていなかった。
先程、ツイートに対する他のアカウントからのリプで分かったのだけれど、どうやら恋愛工学の藤沢数希の著作からの引用だったらしい。
先月もこれと同じようなことがあった。
本当に頭の悪いやつが書くタイプの文章だ pic.twitter.com/HI7YixqXQ3
— こまピペ (@koma_pipe_) 2021年6月7日
これもおもしろスクショで、まあまあバズってたんだけれど、上記と同様に引用元が不明。また、ここに書かれている文面をGoogleで検索してみたのだけれどそれらしきサイトを発見することはできなかった。
同じように、書籍の文章によってバズっているツイートが5月にもあったけれど
出だしの引きが強すぎる。 pic.twitter.com/AiKZ3ubdYg
— からだすこやか茶 (@Motoharu_dayo) 2021年5月10日
こちらはツイ主自身によるリプライツリーでちゃんと引用元が明記されている。
三方行成「流れよ我が涙、と孔明は言った」大森望,伴名練編『2010年代SF傑作選 2』所収になります。
— からだすこやか茶 (@Motoharu_dayo) 2021年5月10日
まず、書籍であろうが、WEBサイトであろうが引用元を明記せずにスクショを乗っけるのはインターネット仕草としてカス以下としか言いようがない。可愛い動物の転載botとやってること変わんねえだろ、と思う。引用元を明記しない事による問題としては著作権の侵害というのもあるけれど、それが「本当に存在するのか否か」という判断ができないからだ。今回の場合は所謂おもしろ系/ネタ系ツイートなので大きな害は発生しないと思うのだけれど、これが政治や医療やその他あらゆる差別につながるような文章だった場合、どういったことが発生するかは容易に想像できるんじゃないだろうか。
前者のツイートは(別のユーザーからのリプライで)引用元が明らかになっているようだけれど、後者は不明なのでツイ主による創作という可能性も考えられる。仮に創作であった場合、「創作です」という明記がない以上、俺は単なるデマ/捏造の類であると俺は判断する。さもこういうオンラインサロンの養分になるような人が破綻した日本語で文章を書いているサイトが存在する、というようなミスリードを招くようなツイートだからだ。虚構新聞に対して「デマ/捏造だろう」という批判がある。虚構新聞が全く問題がないサイトかというと、なんとも言えない。ただ、嘘ニュースである、という明記はされているので、まあ良いだろう、と思う。ここらへんのネタとデマの匙加減は難しいところではあるんだけれど。
んで、俺が一番やべー、と思うのはこれらのツイートに関して「引用元はどこですか?」「これらは本当に存在する文章ですか?」と尋ねるようなリプライや引用RTが全く無かった、という点だ。少なくとも俺が見た範囲ではひとつもなかった。おもしろツイートだから、といってそういうことを全く気にせず脊髄反射でRTするような人がめちゃくちゃ多い、ということが心底恐ろしいし、そういう反応を取る人が先に述べた政治・医療etcに関する引用元が明記されていなかったり、存在自体が怪しい資料/文章のスクショに対してこれとは異なる反応を取るのか?というと疑問符がつくし、そりゃあ陰謀論やQアノンやワクチンデマやネトウヨが隆盛するわな、と思った。