あの頃のタバコの臭い

タバコを吸い始めて何年か経つ。今はアメリカンスピリットのライト(黄色)を吸っているけれど、吸い始めた時はラッキーストライクを吸っていた。ちなみにチバユウスケ(現the birthday/元thee michelle gun elephant)の影響。んで、タバコって吸っていくうちに徐々に慣れていって、独特のエグみ、とでもいうんだろうか。悪い意味でのクセを感じなくなっていく。吸い始めた時はエグみとかクセとか、あと臭いとかが気になっていたけれど、今となってはそんなことは感じなくなっていった。

だけど、たまーに、本当にごく稀に吸い始めた時に感じていた、臭いとかクセとかを感じることがたまにある。なんでそーいう風になるのかは分からない、体調とか気温とかメンタルとかそういうので左右されているのかもしれないけれど、とにかく、吸い始めた時と同じよーな臭いとか味を感じることがごく稀にある。すると、もうあれですよ。あの頃にフラッシュバックですよ。

まー、もう時効だろうから書いてしまうけれど、俺が吸い始めたのは浪人時代。そう、まだ未成年。んで、基本的に浪人時代っつーとみんながみんな「思い出したくない」とか「辛かった(泣)」とか言うけれど、俺は別にそんなことも無く、自由気ままな浪人時代を過ごしていた。もちろん、勉強はちゃんとやったけれど、予備校は街なかにあったから、休憩がてらゲームセンターに行ったり、レコード屋に行ったり、古本屋に行ったりしていた。親から昼食代を貰っていたんだけれど、家でおにぎり作って持って行って、浮いた昼食代で中古CD買ったりしていたなあ。勉強しつつも、結構、気ままな浪人時代を過ごしていた。

んで、そういう風な生活をしていた時にタバコを吸い始めた。そして、上にも書いたように、その時感じた臭い、味、クセ、エグみを今でもたまに感じる。

なにかで読んだことがあるのだが、臭いだとか香りというのは記憶に強烈な印象を残すらしい。たしかに何かのきっかけで「あ、これはばあちゃんちの匂いだ」とか「実家の匂いだ」だとかそういう風に感じることはよくある。んで、タバコの「最初しか感じないあの臭い」というのは、俺にとって浪人時代の臭い、なんだなあ、とふと思った。

結構、楽しかったなあ。何より、自由だったなあ。浪人時代。勉強はもうしたくないけれど。



ちなみに↓のアルバムを浪人時代にめちゃくちゃ良く聴いていた。このアルバム聴いていると、少しだけ浪人時代を思い出す。タバコの「あの臭い」に比べたら、「思い出しパワー」は少しだけ劣るけど。名盤ですよ。オススメ。

Phantom Power

Phantom Power