【イタリアの話】骸骨寺ことサンタ・マリア・インマコラータ・コンチェツィオーネ教会が素晴らしかった

11/11~11/18にかけてイタリアに行っていた。主にローマに滞在し、一日だけ「花の都」ことフィレンツェに行って、みたいな感じで。所謂観光スポット的なところ(スペイン広場とかコロッセオとか)も行ったりしたんだけれど、基本的には街歩き、というような旅だった。というか、前日まで仕事がスゲー忙しかったので、もう少しちゃんとスケジュールを組んだりとか、おいしそうなレストランとか、行くべきスポット等々をリサーチしたかったんだけれどできなくて、ほぼノープランみたいな感じ。とはいえ、ここは絶対に行きたい!っていうスポットが一つだけあった。それが「骸骨寺」ことサンタ・マリア・インマコラータ・コンチェツィオーネ教会。音読するとめちゃくちゃ噛みそうなこの教会。ノープランな旅、とは書いたけれどちょっとだけ本だとかインターネットで下調べはしていて、そーいえば、俺が購読しているブログの人が以前にイタリア旅行記書いていたなー、と思って読んでいた。それがこちらの記事。


旅をすることで人生は変わる ローマ編 その2 - (チェコ好き)の日記


んで、こちらの記事の中にローマの骸骨寺がマジでオススメ、みたいなことが書かれていたので、ここだけは絶対行ってみたいなー、と思っていたのですよ。チェコにそういう教会があるのは知っていたんだけれど、ローマにもあるのは知らなかった。そーいうわけでローマに到着した翌日に行った。場所としてはトレヴィの泉*1から徒歩で行ける、地下鉄Barberini駅のそば。というか、ローマ自体は狭いんで主要な観光スポットはほぼどこからでも徒歩で行ける。



さて、この教会なんだけれど、「骸骨寺」と言われている通り、人骨で装飾されている納骨堂が存在する。教会自体の礼拝堂(?)が骸骨で装飾されているわけではないのであしからず。納骨堂は教会内にある博物館の奥にある。んで、この日はめちゃくちゃ暖かくて、博物館の中も暖かいというかむしろ暑いくらいだった。けれど、納骨堂に入った瞬間はものすごく涼しかった。人骨を保存するために冷房調整されているのかもしれないけれど、雰囲気自体が涼しい、と言えばいいのかな。「凛としている」という言葉があるけれど、正にこのことだなーと思った。360度見渡す限り人骨で装飾された空間はまさに「圧巻」と言ってもいいと思う。

人骨/骸骨というとホラーだとか霊的なイメージが持たれがちだけれど、あの人骨で囲まれた空間は全くそんなことはなくて、むしろちょっとした「優しさ」とか「温かみ」すらも感じることができた。「聖なるパワー」感がハンパなかった。テレビゲームでのRPGとかだと骸骨は闇属性っぽいけれど、あそこにあった骸骨は間違いなく光属性っぽかった。祈りを捧げるようなポーズを取った人骨や安らかに眠るようなポーズが取られた人骨。十字架をかたどった大腿骨に、壁一面に張り巡らされたシャレコウベ、天井からつるされたシャンデリアのような人骨。こういうと変な感じかもしれないけれど、俺には全てがキラッキラに輝いて見えました。アート的な側面で観ても素晴らしいと思ったし、宗教的な観点から見ても「死んで骨になっても教会の一部になる」という感覚は何となく「良いな」と感じた。

残念ながらこの納骨堂の写真撮影は厳禁。いや、隠し撮りしようと思えばできると思うんだけれど、そんな気は全く起きない。不可侵、とでも言えばいいのかな。ここは犯してはならない場所だ、という感覚というのはきっと子どもでも分かるはず。教会のお土産屋さんでポストカードとかが売っていたので何枚か購入しました。ちなみに、インターネットで検索するとどんな様子なのかは見ることができる。こんな感じ。



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ローマってそこら中にキリスト教の教会があるんですよ。東京で言うと富士そばがそこらへんにあるのと同じレベルくらいで教会がたくさんある。そんで、このサンタ・マリア・インマコラータ・コンチェツィオーネ教会も含めていろんな教会をふらっと立ち寄ったりした。もちろん、サン・ピエトロ寺院にも行った。んで、個人的にキリスト教を含めて宗教を構成する要素の一つに「死への恐怖の緩和」みたいなものがあると思っているんだけれど、だからこそ「自分が死ぬこと」について否が応にも考えさせられたりした。俺は死んだら読んで字の如く「全て終わり」だと思っていて、けどキリスト教を信じる人たちはそーじゃなくて、とか。別にどっちが正しいか、とかじゃないけれどやっぱりそういうことを意識せざるを得なかった。そんで、この骸骨寺に収められた人たちの死後の存在の仕方、というのもそれはそれで「アリ」なんじゃないかなー、と思ったりもした。そういう風にありたいかどうかは別としてね。



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兎にも角にも、このサンタ・マリア・インマコラータ・コンチェツィオーネ教会は訪れて良かったーと思ったし、いや、むしろこの旅行で一番訪れて良かった場所だと言ってもいいと思う。あんまりガイドブックとかには掲載されていない場所なんだけれど、ローマに行く機会があるならば、是非行ってほしい場所だなー、と思う。あの「感じ」というのは中々日常じゃ味わえないと思うし。



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久しぶりに文章書くとなんか感覚がおかしい。。。

*1:余談だけれど、トレヴィの泉は工事中だったので水が無かった。コイン投げるってレベルじゃねーぞ