くるり『坩堝の電圧』

坩堝の電圧(るつぼのぼるつ)(初回限定盤B:DVD付き)

 今日はコレ。2012年リリースのくるりの10枚目のフルアルバム。って今週リリースされた新譜の『THE PIER』ちゃうんかい、って感じですけれど、このところ仕事やらその他諸々が忙しくてレコード屋に行けていないんですぅ。あと、来週クロマニヨンズの新譜が発売されるのでそれと同じタイミングで買おうと思っているんですぅ。新譜の方は評論家/ライター連中はともかくとして、周りの友達も「すごくいい」っつってるんで期待しているんですぅ。

 んで、旧作のこの『坩堝の電圧』なんだけれど、このアルバムもすげー良いと思う。いや、今日改めて聴いたらもしかしたらくるりのアルバムで一番好きかもしれない、とも思った。今までは『アンテナ』が一番好きだったんだけれど。「坩堝」という通りロックンロール、フォーク、エスニック古今東西の音楽をごった煮にした音楽がちりばめられている。アルバムトータルで19曲でものすごくボリューミーで且つ、音楽性の統一感もまるでない、あっちこっちにとっ散らかりまくっているにもかかわらずすごく一枚のアルバムとしてとても纏まっているのが不思議だー。楽曲単位でみるとどれもこれも粒ぞろいなんですけれど、中でもラストの3曲"沈丁花"、"のぞみ一号"、"glory days"が素晴らしすぎてもう、って感じです。特に"glory days"は集大成っぽい曲というか、今までのくるりの振り返り、みたいな感じの曲で白眉の出来だと思う。いかにも「くるりらしい」曲でもあるし。また、"ばらの花"や"ロックンロール"、"東京"といった彼らの代表曲から歌詞の引用も行っている。他のアーティストのパロディをやったりしてたくるりだけれど、自らで自らを引用する、というのはこれまで無くて、そういったところからも一種の「集大成」のようなものを感じる。あとはあれですかねやっぱり震災後のあれやこれやからの影響は色濃く感じるなー、とも思う。

 ま、ともかく早く新譜買わないと。