YouTubeペタペタ貼り付け記事への違和感

需要があるから、そういう記事が存在するのだと思うんだけれど、YouTubeやらニコ動やらの動画をペタペタと貼り付けて「この曲最高」みたいな記事がよくある。ここ最近、槍玉に挙げられているバイラルメディアもそうなんだけれど、まあ、好きにしたらいいじゃないすかね、と思う一方で個人的に好かんというか「なんだかなー」というか、違和感を覚えてしまう。ただ、そういう俺もしょっちゅうYouTubeを引用して記事を仕上げることが多いので「同じ事やっとるやんけ」と言われたら身も蓋もないわけだけれど。一応、貼り付けた「だけ」の記事にはしないように気をつけてはいるけれど、まあ、変わらんといえば変わらん。というわけで、そういったタイプの記事を見かけた時に感じる違和感についてブレスト的に書いてみる。

当然、そういったタイプの記事が押し並べてクソなわけではなくて、知らない人の知らない曲が知ることが出来たり、暇つぶし的に面白動画を観ることが出来るわけだ。んで、そういったブログなりウェブサイトなりが大きければ大きいほど、より多くの人にその動画なり楽曲なりを届けることができる。読者にとってもそういったブログやメディアがあることで検索だけじゃ知ることのできない動画を知ることができる。でも、それでいいじゃないか、めでたしめでたし、と言うのも「いやいや、うーん」という感じ。

まあ、別に「人の褌で相撲を取ってんじゃねぇ!」と言うわけじゃないけれど、なんかねぇ、インプットをそのまま何の加工も創意も工夫もなくアウトプットするってのが個人的な美学に反するっちゅうか。俺は落語とかあんまり詳しくないんだけど、古典落語の場合って元々の下敷きになるお話というのはもうすでに出来上がっているわけじゃないですか。そういったインプットを各々の噺家が個人の解釈なり、工夫なりをしてアウトプットしている、っていうイメージなんですけれど、間違っていないですよね?んで、YouTubeペタペタ貼り付け記事っていうのは、ただ単に書かれた話をそのまま棒読みしている、そんなイメージなんだよなあ。端的に言うとクソつまらん。

本に関する記事でも同じで大抵の場合は引用+個人の感想なり考え、批判、自身のエピソードと絡めての云々の諸々がセットとなるのが定石だと思うし、それこそが俺個人が思う「アウトプット」というものだと思う。ただただ本の内容が引用されている記事ってのはあんまり見ないけれど、仮にあったとしたら「いやいや、これは…」という感想を持たざるを得ない。ていうか、仮にそんな記事があったら多分ぶっ叩かれそうだな。

別にYouTubeペタペタ貼り付けただけの記事を書くんじゃねえとか、そういうわけじゃないけれど、もう少し工夫したほうがいいんじゃないの?と思ってしまう。まあ、読者からすると「テメーの感想とか批評とかそんなもんはいらねえから、とりあえず曲聞かせろ、面白動画見せろ」という感じなのかもしれませんがね。。。特に音楽なんかのインプットは読書のインプットとは違って、動画単品だけで完結させることができるわけだし。だけどとりあえず、今後も俺はたまにYouTubeペタペタ記事も書くけれど、少なくとも貼った「だけ」にはしないつもり。貼っただけの記事はそこら辺にいっぱいあるので、そういうのをお求めの方はそちらにどうぞ。