ベタすぎる洋楽ロックアルバム10選(00年代編)

CDは売れないのは既に当然として、洋楽も全く売れないらしい。若者向けの洋楽を取り上げる雑誌も廃刊が相次いでいる。若者の洋楽離れってやつでしょーか。そーいう時代なので仕方ないのかもしれないけれど、聴かずじまいで死ぬのはもったいないアルバムとか曲とかあるよなあ、と思ったりする。

というわけで、音楽好きにとってはベタすぎる洋楽ロックアルバムを紹介。今回は2000年代のやつばかりで。全ての時代から紹介してしまうととっちらかってしまいそうなので。全部カバーすれば、昨今のメインストリームの洋楽事情とかが分かるかもしれない。但し保証はしない。逆に言うと、00年代から10年代にかけてはロックが殆ど進歩しなかったとも言えるけど。ダブステップとかはありますが。

それではどうぞ。順不同。


The Strokes/Is This It

Is This It

Is This It


00年代と言えば、これは外せない。所謂ロックンロールリバイバル、ガレージブームの旗手となったストロークス。ロックンロールというと荒々しいイメージを持つ人が多いかもしれないけれど、彼らのサウンドはヴェルヴェットアンダーグラウンドやテレビジョンを思わせる、アーティスティックかつスタイリッシュ。今聴いてもやはりカッコいい。


Radiohead/Kid A

Kid a

Kid a


なんだかんだ言っても注目され続けるレディオヘッドの4thアルバム。個人的には2ndの『The Bends』が好きなのだけれど、2000年代で言えばやっぱこのアルバム。前作『OK Computer』で垣間見えたエレクトロニカ路線をドライヴさせた快作。アルバムで見ると1曲目~3曲目の流れは素晴らしいと思う。


Coldplay/Parachutes

Parachutes

Parachutes


日本ではコールドプレイっつーと4枚目の『美しき生命』が多分一番売れたのかな?収録曲の『Viva La Vida』は未だにテレビとかで流れているし。けど、最初はこの1stを聴くのが良いかと。やはり『Yellow』は名曲だと思う。ちなみにレディオヘッドの『Kid A』とリリースは近くて、『Kid A』を受け付けられなかったファンの受け皿になったらしい。


Arctic Monkeys/Whatever People Say I Am, That's What I'm Not

Whatever People Say I Am Thats What I Am Not

Whatever People Say I Am Thats What I Am Not


イギリスにおいて、コールドプレイがレディオヘッドの座を奪ったなら、オアシスの座を奪ったのがアークティックモンキーズ。個人的にはこのアルバムがリリースされた時期はロックに食傷気味だったのもあってあんまり愛着が無いのだけれど。このデビューアルバムで大ブレイク。最新作の『AM』も俺は聴いていないんだけれど、良いらしいです。そういえば今年のサマソニのヘッドライナーとして来日するみたい。


Wilco/Yankee Hotel Foxtrot

Yankee Hotel Foxtrot

Yankee Hotel Foxtrot

退屈に聴こえるかもしれないし、気だるさが漂っているアルバムだけれど必聴。USインディというのは一筋縄ではいかないバンドが多いけれど、ウィルコもご多分にもれず。ポストロック的アプローチとアメリカンカントリー的アプローチ、オルタナティブロック的アプローチが最高の形でぶつかった大名盤。ジムオルークプロデュース作品で確かに彼の影響もそこかしこに見られる。

Vampire Weekend/S.T

Vampire Weekend

Vampire Weekend


本当は2ndの方が好きなんだけれど、それは2010年代なのでこちらで…。トロピカルなリズムに甘ーいメロディ。カラフルなサウンドは、そりゃまあ売れますわなー、って感じ。これがUSインディです!と言われると何だか違和感バリバリ。とはいえ、良いバンドだと思うし、良いアルバムだと思う。気分が落ち込んだ時とかに聴くといい。最新作も良い。このアルバムの邦題は酷い。


At The Drive-In/Relationship Of Command

Relationship of Command

Relationship of Command


所謂エモと呼ばれるジャンルは好きだけれど、俺が好きなのはあくまで「エモーショナルハードコア」であって、最近のエモは死ぬほど嫌い。んで、このATDIはエモーショナルハードコアバンド。だが、最近のエモとかスクリーモって言われるバンドにも通じるポップさ、キャッチーさを持ち合わせている。というか、最近のエモバンドが束になってかかってもATDIには敵わない。とりあえず、エモを聴き始めてみたいなーって思っている人はこのアルバムから聴いとけ。間違いないから。空耳アワーで有名になった『Sleepwalk Capsules』も収録。


Arcade Fire/Funeral

Funeral

Funeral


2chの洋楽板で00年代のベストアルバムに挙げられていた。え、評価高すぎじゃね?って思ったけれどやっぱり名盤なので紹介。オーケストラ感があって壮大だけど、インディで哀愁漂うサウンドは凄く良い。アーケードファイアは2010年にはグラミー賞も獲得。出世したなー。ちなみに新しいアルバムはちょっとうーん、って感じ。

White Stripes/Elephant

Elephant

Elephant


入れるかどーか迷ったんだけれど、00年代だとやっぱりこのアルバムは外せないかな。姉弟という設定の二人が生み出した、大名盤。ストライプスもロックンロールリバイバルの旗手。ストロークスがスタイリッシュならば、ストライプスはきわめてプリミティブなサウンド。一曲目の『Seven Nation Army』は個人的には00年代前半のベストトラックと言ってもいいと思う。


Modest Mouse/We Were Dead Before the Ship Even Sank

We Were Dead Before the Ship Even Sank

We Were Dead Before the Ship Even Sank


最後はコレ。やはり俺としてはモデストマウスは外せない。誰が何と言おうと最高のバンド。Modest Mouseだけで記事が10本以上書けるほど好きなバンド。個人的には初期の作品に愛着があるんだけれど、極力ベタなやつを選ぶ企画なので、このアルバム。まさかモデストマウスがビルボードトップ取るとはなぁ。これまでのアルバムとだいぶ毛色が違うのだけれど、これはこれで良し。一個前のアルバムの『Good News for People Who Love Bad News』も良い、というかそちらの方が好き。アルバムタイトルも皮肉が効いていて最高。



以上です。こうやって並べてみると2000年代前半ばかりだなー。あくまでメインストリーム寄りにしたのでパンクとかメタルとかは極力排除してみた。ATDIはついつい入れてしまいましたが。

White Stripesは既に解散しているけれど、メンバーのジャックホワイトはソロで活動しているし、ATDIは再結成した*1し、他のバンドは今も第一線で活躍している。なので、ざっと聴いてみればいいんじゃないでしょーか。

*1:今でも続いているかは知らないけど