今、こんな本を読んでいる。
世界はなぜ「ある」のか?: 実存をめぐる科学・哲学的探索 (ハヤカワ・ポピュラー・サイエンス)
- 作者: ジム・ホルト,寺町朋子
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2013/10/25
- メディア: 単行本
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まだ読んでいる途中なのだけど、非常に興味深い内容。
そして、この本を読んでいると何となく思い出した話があるので書いてみる。
本当に下らなくて、自分でも戯言やなぁ、なんて思う話なのだが。
俺は森見登美彦の小説が好きで色々読んでいるのだけれど、彼の「ペンギン・ハイウェイ」という作品にこんな一節がある。
- 作者: 森見登美彦,くまおり 純
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2010/05/29
- メディア: 単行本
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「たとえばぼくがここで交通事故にあうとする」
「それは大事故?」
「大事故なんだ。ぼくは死ぬかもしれないし、死なないかもしれない。それで、こっちの線はぼくが死んだ世界。こっちの線は僕が生きている世界。」
(中略)
「アオヤマ君の世界では、ぼくは死ぬかもしれないでもそれはアオヤマ君が僕が死んだのを外から見るからなんだ。ぼくがぼくを見ているわけじゃない。ぼくがぼくを見ているわけじゃない。ぼくはこっちの世界にいる。…分かる?」
(中略)
「つまり、たとえぼくがウチダ君が死ぬのを見たとしても、それが本当にウチダ君本人にとって死ぬということなのか、ぼくにはわからないということだね?それは証明できない」
これ、俺が小学生、具体的に言うとじーちゃんが死んだ時からずーっと想像、妄想していたことと全く一緒で、初めて読んだ時「これ!これだよ!てか、そう思ってた人いたんだ!」って思って膝を打って、ちょっと嬉しくなった。
もしかしたら、これまで読んだ小説の登場人物の中で最も共感した人物かもしれない。
一種の願望でもあるんだけど、人は死なないんじゃないかと、勝手に妄想していた時期があった。
いや、実は今もちょっとだけしていたりする。
上の引用だけだと「どういう事やねん、意味分からへんわ、殺すぞ」っていう人がたくさん出てくると思うので、俺の拙い説明でよければ是非読んでいってほしい。
もしかしたら、中二病乙wwwwって思うかもしれない。
まあ、別に思っても良いし、中二病的発想が悪い事だとは全く思わないけれど。
人は死なない仮説とは
言葉で説明すると難しいので、図を用いながら説明する。
自分自身が認識している世界とはずーっと一本の歴史を辿ってきた世界のはずである。
そして、俺が生まれた時点から今まで「俺が存在する世界」というのが存在する。
当然の話だ。
で、20何年間、ずーっと一本道の歴史の中を生きているけれど、この先の未来で交通事故にあったり、誰かに刺されたりするとしよう。
そして、そういった出来事により俺は死んだ、ということにしよう。
ただ、それでも世界は続いていく。
俺が死んだからと言って、人類が滅亡する訳も無い。
だから俺の周囲の人間からすると俺は死んだ事になっている。
俺が死んだまま世界、歴史は続いていく。
それが当然だし、普通の人ならばそう考えるだろう。
だが、俺という存在、俺が認知している歴史から見てみると実は俺は死んでいなくてずっと生きているんじゃないだろうか?というのがこの仮説。
図にするとこんな感じ。
そうやって、何度も死んでいるにもかかわらず、自分では生きている認識のまま、俺という存在は「俺が生きている世界」をずっと辿っていく。
このように。
だから、俺がもう死んだと思っている友達、親類、会社の同僚も、彼ら自身の世界ではずっと生き続けているのではないだろうか?
そんなわけねーだろ!と言う人が大半だと思うけれど、そうではないという証明は誰にもできない。
もしかしたら、俺以外の世界では俺は既に死んでしまっているのかもしれない。
俺はこれまで生きている中で2回、死にかけた事がある。
もしかしたら、俺が認識している世界以外では既にその場面で死んでしまっていて、他人の世界では俺はもうオサラバしてしまった存在なのかもしれない。
…自分で書いてて言うのもアレだけど、こういう中二病的発想をいざ公にするのはなかなか恥ずかしいなぁ。
死ぬのは怖い
たまに「死ぬのは怖くない、ヘーキヘーキ」という人がいる。
とてもじゃないが、俺はそんな風に思う事は出来ない。
輪廻転生であればまだ救いはあると思うけれど、死んだ瞬間全くの存在とか感情とか自我とか何もかもが全くの「無」という存在になるかもしれない、と思うと恐ろしくて仕方が無い。
だからこそ、こんな想像をしてしまう。
まあ、死んでみなきゃ分かんないけれど。
気づいたら添付画像が変になってたが、元ファイル削除してしまった。。。