障害を持つことやダメな生活を送ることへの憧れ

このエントリ、ポストしようか非常に迷ったんだけど、とりあえずポストしてみよう。

まず、誤解のないように書いておく。
俺は障害を持つ人に対し偏見は多少、あるかもしれないけれど、差別の感情は持っていない。

あと、この文章を読んで気分を害される方がいるかもしれないが、それに関しては先に謝っておく。
ごめんなさい。



ある日、俺は飲んだ帰りでいい感じに酔っ払っていた。
電車を降りて、改札に行くため階段を下りていると、足がかなり悪そうでびっこ引いている女がいた。
階段降りるのもかなりしんどそうな感じ。
しかもちょっとカワイイ子っぽかった。

酔っ払って気分がいい俺はちょっと人助け(?)でもしてやろうかと思い、その女性に「大丈夫ですか?」と声をかけた。
決してナンパな気分で声をかけたわけじゃないんだが、その女性はちょっと迷惑そうな感じで「ああ…大丈夫ですので…」と言った。
まあ、そう言うわなー、と思い、特に気にせず改札をくぐりコンビニへ行きタバコを買った。

酔っ払ったと言っても、泥酔ではないので家で焼酎でも飲もうかと思ったのだが、焼酎を切らしているのを思い出した。
コンビニで買うと高いし、欲しい銘柄売ってないし、ということでめんどくさいが近くにある西友で焼酎を買いに行くことにした。

西友に行くとさっきの足の悪い女が歩いていた。
だが、西友では足の悪いそぶりも見せずに普通に歩いていた。
向こうは俺の事に気づいていないようだった。

それを見て、ふいにこのコピペが頭をよぎった。

おれが高校生の頃、一人で下校していたら、おれの前を明らかな障害者が歩いていた
片足引きずりながらウーウー言ってた
なんかしゃくに障ったので、おれはその障害者の真似をして歩くことにした
片足引きずりながらウーウー
すると突然、正義感の強そうなおっさんが現れて「障害者の人を馬鹿するな!!」って叫びながら、障害者の方を殴った

何故だろう

その女がどういうつもりでそーゆーことやっていたのかは全然わからない。
分からなかったけど俺も過去に「目が見えない人ごっこ」とか「足が悪い人ごっこ」とか「耳が聞こえない人ごっこ」など不謹慎な障害者ごっこをやったことはある。
最近はやってないけれど、なんでそういうことやってたんだろう。
ただ単純に「なんとなく」だろうと思うんだけど、「なんとなくやる」というに至るまでにも何かしらの理由はあるはずだ。
と考えてみた時にもしかしたら「障害を持つことへの憧れ」みたいなものがあったんじゃないだろうか。
反差別主義者や実際に障害を持つ人からすれば「おまえ、マジふざけんなよ」と思われるかもしれないが、そういう障害を持つことなど、ある種の不自由さを持つことに憧れている部分が無いとは言い切れない。

また、昔は中島らもの影響でアル中とかヤク中に憧れた事がある。
あとは仕事もしないヒモとかギャンブル中毒とか。
そーいった、ダメ人間になりたかった時期があったのは間違いない。

見えない世界を見てみたい、のかも

確か乙武氏が言っていたと思うのだが、「障害は個性である」という言説がある。
障害を悲観的に考えず、個性であるととらえるポジティブな見方だ。
俺自身は何の障害も無くて、不自由を感じずに生活を送っているわけだけど、時々「あえての不自由さ」という個性を持ってみたいと思う時がある。
無い物ねだりと言えば、そうなんだけれど。

例えば『リアル』とか読んでいると、「俺も何か障害持ってたら車イスバスケで活躍できたかもなー」みたいな妄想をしてしまう時がある。
また、障害を持つ人にしか出来ない考え方や体験をマンガや本を通じて読んだりしていると、「こーいうのも悪くないんじゃないかなー」と思ったりする。

REAL 13 (ヤングジャンプコミックス)

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ダメ人間だってそう。
中島らものエッセイなどに限らず、ダメ人間が書かれた本などを読むと、今の平凡な生活を送っている俺の経験などとは大きく異なる。
自分が出来ない経験を彼らはしているからこそ、憧れたりしてしまう。
そして、自分の平凡な生活や生き方だったりが何だか退屈に思えてしまうのだ。


その人にはその人にしか見えない世界とか、その人にしかできない体験とかあると思う。
そして、障害を持っている人にしか見ることができない世界とか、ダメ人間にしか見ることができない世界というのは必ずあるはずだ。
そういった世界を見たい、体験したい、といった願望から障害を持つことに憧れたり、ダメな生活を送ることにちょっと憧れてしまうわけだ。


きっと、障害を持つ人からすれば、障害を持たないほうが良いに決まっているだろ!と怒られてしまうだろう。
俺もこれから事故とかにあって障害を持ったとしたら健常であることのほうが良い、と思うのは間違いない。
だけど、人と言うのは無い物ねだりをしてしまうものなんじゃないだろーか。


先日、俺が見た女もそうだったのかもしれない。


ついでに言っておくと別に障害を持つこととか、ダメ人間になることだけに憧れているわけじゃない。
俺と大きく違う生き方をしている人、全てに俺は憧れてしまう。
別に今の生活に対してすげぇ不満を持っているわけではないんだけどなー。

あと、一応補足すると「障害者」と「ダメ人間」を並列に扱っているわけではないです。
分かっていると思うけど、とりあえず。

追記

ブコメに「想像力が欠如」している、とのコメントがあったけれど、間違いなくその通りで、そうでなければこんな戯言は垂れ流せないよなー、とふと思った。

追記の追記

そーいえば昔、学校に車椅子バスケのチームの人達が来て、バスケ部だった俺は一緒に車椅子バスケやったことを思い出した。
彼ら、マジで半端ない。
何で座ったまんまスリーポイント届くの。
上半身の筋肉がやばかった。