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ウスターソース

雑文

ウスターソースというのは不思議な調味料だ。ウスターソースをかけた瞬間、どんな食べ物であっても突然にB級感が増す、と考えている。例えば、家でコロッケとかを食べる時にとんかつソースや、中濃ソースをかけるとなんだか「ちゃんとしたモノを食べている」という気分になるのだが、ウスターソースをかけて食べると「雑なモノ食ってんなあ」という気分になる。そして、おれはそういった雑な食べ物が好きだ。とんかつもしっかりした厚みがあるモノにはとんかつソースを使ったりするが、薄っぺらいとんかつにはウスターソースが似合う。ソーライスという白飯にソースをかけただけの食べ物があるが、これもまた中濃ソースやとんかつソースではなんだか違うな、と感じる。雑な食べ物であるソーライスをそーライスたらしめているのは間違いなくウスターソースという存在ではないだろうか。

おれはコロッケそばが好きで良く食べる。コロッケそばというとそばの中でもとびきりの雑っぷり/B級っぷりを誇るメニューであると思うのだが、これにウスターソースをかけると最高である。ウスターソースかけなくてもそれはそれで良いし、ウスターソースがコロッケそばに絶妙にマッチするかというとそうでもない。ウスターソースをかけていないコロッケそばが1だとする。ではウスターソースをかけたコロッケそばが2にも3にもなるかというと、そういわけでもなくてせいぜい1.0000000000001くらになる程度だ。しかし、気分的には5にも6にもなるのだ。カレーライスにもウスターソースを少しばかりかけたりするのだが、これもまた同様で味的にはちょっとしたアクセントになる程度であるが、ウスターソースがかかっているというだけで戦後の闇市で食事をしているような、そんな気分になる。また、カレーライスにかけるにしても作りたてのカレーはダメで、大鍋で作ってから数日経った、最後の一皿にかけたりするのがちょうど良い。カレーそばにもウスターソースはよい。神戸に長野屋という蕎麦屋があって、ここの名物はカレーそばなのだが、そのカレーそばにもウスターソースがかかっている。長野屋のカレーそばをB級たらしめているのはやはりこのウスターソースであるとおれは思うのだ。

ただ、なぜだかカレーうどんにはウスターソースをかける気にはならない。

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