100個も質問答えるのマジでダルいから、とりあえず好きな作家だけ書いてみる

先週あたりからみんなやっているので、俺もやってみよーかなー、とか思ったんだけれど、いざやってみると超ダルイので回答するのに断念してしまった「本好きへの100の質問」。ていうか、よくよく考えると別に本が好きかと言われたら別にそうでもねえな。本は読む時はめっちゃ読むけれど、全然読まない時は全く読まない、というまるで躁鬱的なサイクルで積読を崩すタイプです。読む時はガッツリと音楽を聴く間も、寝る間も、ネットをする間も惜しんで読みまくる感じ。ちなみに今は本を読まない期間。そろそろ読もうかなー。平均すると月5冊くらいかなあ。とりあえず、100の質問の中にあった、好きな作家を5人という質問に答えるとしたら、こんな感じです。

町田康

初期の「くっすん大黒」とか芥川賞取った「きれぎれ」とかも好きなんだけれど、これらの短編、中編よりも長編のほうが面白いと思う。特に「告白」はマジで大傑作だと思うので、読んでいない人はもったいないと思う。物語も面白いんだけれど、文章における言葉遣いやリズムにノッてきた時のドライブ感というのがたまらない。所々散見される「これ無駄じゃない?」という描写とかも好きなんですよねえ。

告白 (中公文庫)

告白 (中公文庫)


舞城王太郎

町田康と同じく、舞城節とも言えるような文章のドライブ感、リズム感が好きっすねぇ。当然、彼の書くヴァイオレンスで且つメタメタな物語も好きなんですよ。あと彼の作品ってストレートな愛をめちゃくちゃ遠まわしに書く、というケースが多いと思うんだけれど、なんつーかそういうちょっとわかりにくいようでめちゃくちゃよくわかる、みたいな、そんなところも好きな作家ですね。「コールド・スナップ」は今度買います。


池澤夏樹

この人の書く文章は透明感がすげぇな、と読むたびにつくづく思います。一度でいいからこの人のような文章を書いてみたいと思う。町田や舞城の書く文章も個人的な理想の文章の一つではあるんだけれど、その対極に位置するような池澤の文章も理想的な文章でもある。とにかく綺麗だなあ、と。で、その池澤夏樹芥川賞では舞城を推している、という事実もなかなか面白いな、と思ったり。「スティルライフ」を初めて読んだ時は結構な衝撃を受けました。

スティル・ライフ (中公文庫)

スティル・ライフ (中公文庫)


吉田篤弘

この人の文体も好きなんすよ。綺麗なんだけれど、池澤夏樹とは少し違った綺麗さというか。透明感という感じはあんまりないんだけれど、めちゃくちゃ上品なコーンスープを飲んでいるような、そんな気分にさせてくれる文章だと思う。綺麗って言うより、暖かみがあるという方が適切かもしれない。そんな文章だから、冬に読みたい作家。あ、池澤夏樹もそうだな。「夏」ってついているくせに冬の方が似合う。

空ばかり見ていた (文春文庫)

空ばかり見ていた (文春文庫)


坂口安吾

最後はこの人。俺がこの人の作品を読んだきっかけはNumber Girlでして、向井秀徳が歌詞の中でこの人の作品名(「私は海をだきしめていたい」など)を引用していたで興味を持って読んだんだけれど、個人的にはめっちゃどストライクだった。この人の書く文章ってのは町田とか舞城とかに通じるものがある、というかあーいうタイプの日本語文章の元祖だと思っているんだけれどどーですかね。坂口安吾は小説も好きなんだけれど、エッセイも面白い。青空文庫でタダで読めるので読んだことない人は是非どうぞ。

堕落論

堕落論



以上です。その人が書く物語/内容というよりも文体で好き嫌いを選んでいるなあ。なんか、作品の良し悪しは抜きにしてギターの上手さ、テクニカルさだけでミュージシャンを評価するギターオタクみたいな感じでヤだな、と我ながら思ったけれど、好きなんでしゃーないっすわ。

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